2009年3月6日

act  2009/03



 俳優という仕事をさせてもらって早17年。最近はとても幸せを感じる。とことんまで何かを追求して、表現をすることがとても楽しい。神の雫はもともと原作を読んでいたということもあり、濃い収録をすることが出来た。公開中の「少年メリケンサック」のTELYAというキャラも演じていて面白かった。映画を見た人にも好評なようなのでとても嬉しい。       
 10代の頃に、シティボーイズや怪物ランド、スネークマンショーに影響を受けて、友達とコントを作り始めた。笑いの中に人生の輝く部分が見えたり、切なさが見えたり。長いものを作るのは大変なので、コントだと短い時間で、突拍子もない設定で物語が作れる。笑いというシュガーコティングの中に優しく口当たりの良いテーマを織り込める。そしてそれらを短編映画として作り始め、映像を作ることに興味を持った。そして演じることを始めた。    
 23歳の時にフランスに行って、フランス語では俳優のことを「コメディアン」、女優のことを「コメディエンヌ」と呼ぶ事を知った。演劇のことは「コメディ」。それで自分の中で何かが結びついた。笑いは人生の美しさ、切なさ、孤独、喜びを表現するために必要な要素だと再認識した。人は悲しい時にこそ笑ったり、笑うしかなかったり、笑いが何かを救ったり、幸せにしたり、真剣な姿が笑えたり、笑った後に残る何か・・・。各国でもお笑いを作り出す人は同時に深みのある表現者でもある(日本だと松本人志や小林賢太郎、板尾創路など)。これからも自分なりに真摯に探求し、楽しくやっていこう!と思います。